さぁ!ロット生産を始めよう!

《ロット生産ってどうするの?》

ロット生産とは、作業を進めて行く単位を決め、
その単位を守りながら作業を進めて行く方法です。

この作業方法の目的は、
クリーニングの場合、客単位セットのアッセンブリを
間違いなくスムーズに早くするためです。
ですので、この単位(ロット)は小さければ小さいほど
効率良く作業ができます。
推奨する単位はお客様単位になります。

なぜ?客単位セットのアッセンブリが大事なのか?

それは、間違いなくお客様に品を返さないと
クリーニングの仕事が完了しないからです。
クリーニングの作業で一番大変で特殊な所です。

アッセンブリするのにどれぐらい労力を使っているか
考えたことはありますか?
どれぐらい経費がかかっているか、
計算したことはありますか?
作業時間内に出来たとしても経費はかかっています。
揃わなかったら、何人がどれだけ時間を費やしていますか?
それが日常的に行われていれば、
どれだけの費用がかかっていますか?
この費用は料金に上乗せ出来ない作業です。
その時間と費用をお客様の要望に使うことが出来れば
品質と信用をもっと得ることが出来ます。

「紛失」は

「紛(まぎ)」れて

「失(うしな)う」と

書きます。

品が紛れるから失います。
紛れるから探し回ります。
紛れなければ、探す必要がありません。
紛れないように作業をする方法が

ロット生産になります。

現在の作業方法は、
客単位を紛らわして作業をしています。
品の種類、汚れ、色、素材などに選別して
まとめて洗います。
品の種類毎に乾燥し、仕上げて包装します。
そして、客単位にセットしてお返しします。
多分それは、その方が綺麗になり効率も良いと
考えているからでしょう。
何を基準にして作業をしているのか?
本当にそれが良いのか?
疑問を持って頂きたいです。

品の種類のまとめ生産から、

多品種少量生産に変える。

多品種少量で綺麗になる方法を考えるのが、
進むべき方向です。

グレードの高いコースの品も
デリケートな品も
同じ様にまとめて処理しているのですか?
グレードの高いコース、
高料金のコースは、
どのように処理して、
何を違いにしているのですか?

どの品も同じですか?

包装とハンガーだけが違うのですか?
お客様が納得出来る説明と作業が出来ていれば良いですが。

まあ、それは置いといて。

最初に取り組み安いのは、
現在洗っている洗浄単位で、
出来ないかを考えた方が取り組み安いと思います。

そしてまず、現在の洗浄単位を明確にすることです。
品の重さを基準にしているのか、
点数を基準にしているのか、
ワッシャーに入るカサを基準にしているのか、
何を基準にするのか、

明確に基準を決めた方がスムーズに進める事が出来ます。
お勧めは、点数を基準にする事がお勧めですが、
最初は洗ったロットが崩れない様に考える方が、
まだ、混乱は無いと思います。

そして、洗う品は種類毎に分けないで、
出来るだけ客単位で洗うことです。

それが出来なければ、
ロット生産をする意味がありません。

ロットが決まっても、ロット生産は出来ません。
ロットを崩さない様に作業ができる環境と方法を考えます。

ロット生産を始めるには、
1ロットにかかる洗浄時間、乾燥時間、
仕上げにかかる時間、包装の時間、
アッセンブリにかかる時間を調べます。
各工程の時間が違うとタイミングを調整し無ければ、
仕掛品が多くなったり、手待ちが発生し、
スムーズに作業を進める事が出来ません。

基準になる工程を決め、
その工程にタイミングが合うように
ルールを決め調整します。

もし、下記の様に
洗浄15点⇒20分
   ⇩
乾燥15点⇒30分
   ⇩
仕上げ15点⇒30分
   ⇩
包装アッセン15点⇒15分
の時間がかかるなら、
作業を進めて行けば、
包装アッセンが早く終わるので手待ちが発生します。

手待ちを無くすには、
タイミングを合わせないといけません、
1番簡単な方法は包装アッセンを1回飛ばし、
30点溜まってから、包装アッセンすれば、
ほぼタイミングが合います。

でも、これは最包装待ちの仕掛品が増えますので
最善ではありません。

考え方としては、
一番早い包装アッセンにタイミングを合わせる
改善をする事です。

洗浄の20分を15分以内で機械が止まって綺麗にできないか?
(僕らは洗浄と脱液を工程分解して早くする事を考えます)
30分の乾燥を15分で、出来ないか?
(タンブラーをもう一台増やす、もしくは静止乾燥に変える)
仕上げも早く綺麗に出来ないか?
(高性能な人体系の導入とムダな動きを無くし標準化する、
トンネルは使った事もありますが個人的に好きではありません)
を考える。

ドライ品のみの説明になりましたが、
ウェットも同じように考えます。
また、ドライとウエットのタイミングも合わさないといけません。

クリーニング屋さんにとっては苦手な分野かも知れませんが、
行き当たりばったりの考えでは出来ないと、
考えを変えて貰った方が良いです。
作業を進める単位を決めると言うことは、
基準とタイミングを合わす為のルールが必要になり、
それを守らないと出来ません。
その時点で大量生産と正反対の考えになります。

ロット生産を始めると
考え方を変えないと行けない事がたくさん出てきます、
変えなければ前に進む事は出来ませんので、
変えるのが嫌な方、自分の信念を曲げたくない方は
最初から取り組まない方が良いと思います。

これまでたくさんの方に説明してきましたが、
これが業績にどのように影響するか理解して頂けません。
関心のある売上や品の品質(主に洗浄やしみ抜き仕上げ)には、
つながらないと考えると思います。
「こんな面倒な事はやってられない」と
考えられるのでしょう。

細かい作業方法ですが、
「一時が万事」と言う、諺が有るように
小さな積み重ねが自社のサービス品質になり、
自社の社風になり、
それが自社の販促に繋がれば良いと思います。

クリーニングは流行商売じゃ無く、
地域に密着したリピート性の高い商売なので
この料金(単に安いでは無く)でここまでしてくれるの?が、
大事じゃないでしょうか?
(消費者になってしまった個人的意見です)

変えないといけない事、

変えてはいけない事を、

感情を入れないで客観的に見て判断して頂きたいです。

売上の増減で、会社の業績に影響が出にくい作業方法をアドバイスしています。

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