《ムダを無くせば品質と利益が上がる》
お客様の要望に応える為の作業、
洗う・仕上げる・シミを抜くなどの時間を削れば、
要望に応えにくくなり、お客様の不満が増え信頼を無くします。
時間は限られていますので
無限に時間を掛けられるものではありません。
また、技術の限界もあります。
でも、可能な限り時間を掛けることが出来れば
お客様の要望に近づけることが出来ます。
そうするためには、ムダをしている時間を無くし、
その時間を要望に費やす時間にした方が、
同じ時間をかけるならその方が良いですし、
他社との競争力も付きます。
では、クリーニングのムダな時間・作業とは、
どういうモノでしょうか?
「7つのムダ」と言う有名な言葉があります。
ムダは7つだけではありませんが、
代表的なムダを先人から教えてもらっています。
①加工のムダ
②在庫のムダ
③造り過ぎのムダ
④手待ちのムダ
⑤動作のムダ
⑥運搬のムダ
⑦不良・手直しのムダ
頭文字をとって「飾って豆腐」と、
覚えなさいと教えて頂きました。
作り過ぎのムダと言われています。
作り過ぎると在庫、動作、運搬のムダを発生させてしまいます。
作り過ぎると見かけ上、スタッフは忙しく動いていますが、
必要なモノだけ作るようにすれば、
スタッフの動きは少なくなり負担が減り、
手待ちが発生するかも知れません。
造り過ぎのムダをクリーニングに置き換えて考えてみましょう。
お客様が引取りに来ないのに仕上げる。
これらは全て洗い過ぎが原因です。
洗い過ぎると各工程間に品が溜まります。
品が溜まるとその品を置いておく為に
カゴやハンガーやゼットハンガー、
スリックレールが必要になり、
そのスペースを確保しなければならず、
それらを用意する費用がかかります。
工程間の距離が長くなり間延びしたレイアウトになります。
その工程間を移動したり運んだり、
また仕分けたりする作業と人手が要ります。
それをする時間がかかります。
それらの作業は付加価値の無い(お金にならない)作業で
コストを上げるだけです。
品質を作る付加価値のある作業ではありません。
![](http://harimaya.work/wp-content/uploads/2021/01/DSC_0510-680x350.jpg)
その作業が無くなれば、費用を掛けなくて済みます、
時間も出来ます。
洗いすぎを無くすだけで、
3つの在庫のムダ、動作のムダ、運搬のムダを減らす事が出来ます。
作り過ぎの原因は過剰設備が多いです。
どうして過剰設備になってしまうのか?
それは仕事量か多くなったり少なくなったり変化するので、
仕事量の多い時を基準にして準備するからです。
仕事量が一定なら仕事量に見合った設備投資が出来ます。
加工のムダ
加工とは、原材料に手を加えて製品にする事ですね。
クリーニングはサービスと加工を合わせた業種ですね。
ですので加工するのは当たり前ですが、
この場合は必要以上の加工をしていないかを見る事です。
必要以上というのは、
本来、作業するには標準作業と言う基準と
それを守るルールを作ります。
その標準作業通り出来ているか、出来ていないか、
標準作業以上の事をしていないか?
違う事をしていないか?
と言うことになります。
![](http://harimaya.work/wp-content/uploads/2021/10/DSC_0282-680x350.jpg)
従来からのやり方だからと疑問を持たず、
もっと、良い方法がないか考えない事から生まれるムダです。
動作のムダ
クリーニングで多いムダな動きは「探す」動作だと思います。
シミ、汚れ、ヤブレ、ほころび、キズ、仕分けるために品を探す、
シワ、タグ、伝票、資材、備品、道具、人、
探すのがクリーニングの作業になっています。
品を意味も無く触る、品をずっと見ている、何度もアイロンをかける、
いつも作業手順が違う、ハンガーに掛けてからもう一度アイロンを掛けるなど、
無理な体制で作業をしていたり、付加価値の無い同じ動作を繰り返したり、
後で修正するという不要な動きの事を言います。
これらは、標準作業が明確になっていない、
誰でも出来るようになっていない、
訓練が出来ていないなどの原因があります。
スタッフが悪いのでは無くそれを見つけ指導するのが管理者の仕事で、
それが出来なければ管理者の責任です。
ムダは無限にあります。
ムダを見つける目を養うことが重要になります。