大量生産から多品種少量生産へ

《クリーニングは客単位セット生産が目標》

現在のクリーニング工場の殆どが、
まとめて作業をするダンゴ生産(大量生産)をしています。
その方が効率良く綺麗になり、
コストもかからないという所から来ていると思います。

でも、本当に効率が良くて
品質も良くなっているのでしょうか?

それが良いと信じ込んで、
他の方法を考えていないだけじゃないでしょうか?
クリーニング業界では、それが常識で主流かも知れませんが、
他の業界ではドンドン変化し進化しています。
特に製造業では、ダンゴ生産(大量生産)は化石化しています。
クリーニングは製造業ではありませんので、
比較するのはおかしいと言われるかも知れませんが、
作業が発生する仕事では、多品種少量生産は必要不可欠な作業方法です。
身近な所では「マ〇ドナ〇ド」でも、取り入れています。
そもそもクリーニングでは、
作業というのは品を綺麗にする事だけが作業と、
思い込んでいるように思います。
ですので、汚れを落とす方法やキレイにプレスする方法には、
こだわりを持って一生懸命勉強されます。

そして、その工程で綺麗になればそれで問題無い。
もちろん、それは大事な事で必要な事です。
でも、作業は品質を作る「部分」だけで成り立っていません。

一つだけの工程なら、それも有り得るかも知れませんが、
殆どの仕事は色んな工程があり、
その工程が組み合わさって一つの品質を作り上げています。
一つの工程だけの事を考えて作業していれば、
他の工程とのバランスが崩れます、
それを調整し整えるのに手間がかかる(それが普通)ので、
調整しないでドンドン詰め込んでいけば、
後で帳尻を合わす作業にかなりの時間と
労力が取られます。
各工程のスピードと品質は良いかも知れませんが、
トータルで全体を見れば時間もかかり
場所もとり、品質も大丈夫?
経費もかかってしまった(計算出来れば)
と、いう事になりかねません。

それでは、他店との競争力で劣ります。

まとめて処理する為に、
前段取り、
後の整理整頓、
カゴを集めたり、
並べ替えたり、
移動させたり、
品を集めたり、
仕分けたり、
運んだり、
並べ変えたり
ハンガーアップばかりしたら、
品だらけで、
見通しが悪くなったり、
移動しにくかったり、
ずっと探しものをして、
右従差従して、
他人の仕事を止めたり・・・

クリーニングの綺麗にする作業とは関係ないので、
これらの作業はコストと考えないのでしょうか?

これらも作業になり、
人件費がかかっています。
そして、これらの人件費は、
お客様からお金を貰え無い作業です。

これらを「無駄」と呼んでいます。

もし、クリーニングの現場で「無駄」が無くなれば、
どうなるか想像つきますか?
想像出来ないかも知れませんが、
それが目指すべきクリーニングの作業方法です。

汚れを落とす、シミを抜く、綺麗にプレスする、
様々なお客様要望に応える作業だけに集中できます。
付加価値の高い品質に時間を掛ける事ができます。
そして、無駄が無いのでコストも下がります。

クリーニングの目指すべき作業方法は、
お客様単位のセット生産です。

僕が指導して貰った先生から、
「お客様単位で作業が出来る環境を整えなさい」
と、教わりました。
お客様単位で作業を進めると、
無駄が最小限でおさまります。

お客様単位で進める作業方法で、
綺麗にする方法を考えることが、
クリーニングの現場のイノベーションを
起こすことが出来ると思います。
今の勉強会は、技術の上乗せはあるかも知れませんが、
革新的な技術の向上は起こせないと思っています。

では、お客様単位とはどういう単位でしょうか?
持ち込まれるお客様の点数は、お客様によって様々です。
1点だけの場合もありますし、
繁忙期は数十点持って来られる時も有ります。
どれに合わせたらいいのでしょうか?
お客様単位とは、
どう考えれば良いのでしょうか?

トヨタ式は、
「平準化」
「ジャストインタイム」
「自働化」
と言う考えを、基本にして考えます。

 

僕は日常生活でも、
この考えで考えるクセが憑いてしまいました。
なかなか行動は伴いませんが・・・
この考えに触れたことに感謝の気持ちで一杯です。
たくさんの気づきを頂きました。

なんか、仏教の教え(約2,600年前の教え)と
共通点があるんですよね。
(個人の意見です。
特に仏教を信仰しているわけではありません。
先祖からの宗派はありますけど)
特に、「自分(自社)を深く見つめる」と言うところが、

好きです。

 

売上の増減で、会社の業績に影響が出にくい作業方法をアドバイスしています。

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