平準化で資材管理

《簡単に資材コストを下げる方法》

 資材や備品のコストを下げる事を考えたことはありますか?
業績にあまり影響しないと考えていますか?
資材の仕入れ値を下げる事だけが
コスト削減ではありません。

資材の「在庫量」と「種類」もコストを下げる大きな要因です。

在庫量を明確に決めているところは少ないと思います。
と言うか、決めれないのが現状では無いでしょうか。
それは、仕事量にバラツキがあるからです。
面倒なので、資材屋さん任せにしているところも
多いんじゃ無いでしょうか。

ハンガーで考えて見ます。
(大まかな試算なので種類は考慮しません)
もし、工場が平準化出来ていれば、
毎日の生産量がほぼ同じになります。
仮に毎日の生産量が約300点前後で推移していて、
7割がハンガー仕上げなら、
一日の使用量が約210本になります。
週6日間の工場稼働なら約1,260本の使用量になります。
500本入りのケースなら3ケースで足ります。
週一で資材屋さんが来るのであれば
毎回3ケースの発注なります。
置場も3ケースだけおける置場で足ります。

在庫量が少なければ変更も躊躇なくできます。
でも在庫量が多ければ、
どうしても変更に躊躇してしまい、
えい!や!っと、
勇気をふり絞らないと出来ません。
まぁ、次の日には忘れてますけど・・・

資材屋さんもセールされるので、
僕もまとめ買いする時もありますが、
次のセールまでに無くなる量、
当分は使い続けるであろうものだけにします。
高くても、必要量以内に収めます。
使いきればまとめ買いもいいですが、
残れば払った総額は多いので計算すれば、
結局高くついたと言うことになります。
また、不良在庫になり維持するのにコストがかかります。

資材の無くなる量が分かり平均していれば、
発注量が簡単に分かり在庫量を減らす事ができ、
在庫管理も楽になります。
年中ほぼ同じ使用量なので毎月の支払いもほぼ同じになります。

種類を考えます。

今、仮にハンガーの種類が8種類有るとします。
それぞれに在庫が1,000本有るとすれば全部で8,000本です。
1本10円とすれば8万円の在庫です。
8万円のお金が遊んでいます。
置いておいて価値が上がればいいですが、普通は下がります。
使わなくなれば捨てる事もあります。

創意工夫して種類を半分の4種類にしました。
種類が半分になるので在庫も半分になり、
4万円のお金が残りました。
もし、1ヶ月4万円削減なら年間で48万円です。
続ければ、将来もずっと毎年48万円の削減です。

48万円は利益ですので、
この利益を売上に換算すれば、
利益率10%で480万、5%なら960万の
売上アップと同じになります。
ただし、売上は売上を上げる費用もかかりますし、
売上が上がれば仕事量も増えますので、
実質はもっと売上を上げないと48万円の利益はでません。

自社の資材の種類を調べた事があります。
不要なものは捨て、使うものだけで数えれば、
工場の資材は約50種類ぐらいあったと記憶しています。
店舗の資材備品やもろもろを入れれば、
約100種類ぐらいあったと記憶しています。
あと、事務関係の伝票やコピー用紙、など、掃除道具、
制服やもろもろがあれば、すんごい数になります。
これにそれぞれ在庫がくっついてくれば・・・
さすがにそこまでようしませんでしたが、
考えるだけで恐ろしくなります。

同じ様な目的に使ってるものが何種類もあれば、
減らす事ができないか、考えてしまいます。

以前、店舗にある資材やら備品を全て
書き出してもらうようお願いしました。
調べて現状を把握しないと減らす事が出来ません。
残念ながらもう連絡がこなくなりました。
だって、邪魔くさいですもんね。
仕事が忙しいしこんな事、
やってられないですよね。
でも、僕は売上上げる方が難しいと思ったし
売上上げるの苦手でした。

ハンガーの種類を減らして、
みんなで温泉旅行に行って美味しいモノ食べよう!
って、感じです。

平準化出来れば、在庫量を最小に調節出来ますし
種類も減らせば利益も出ます。
売上は、上がったり下がったりしますが、
削減した利益は裏切りません。
こちらが誠意を尽くせば応えてくれます。

僕がトヨタ生産方式に出会ったのは、
クリーニングの仕事を始めて約10年が経過した頃です。
最初にクリーニングを教えてもらったのは、
父親、職人さん、叔父さん、パートさん達に
教えてもらいました。

時間の経過とともにだんだん疑問が湧いてきました。
(こんなんで、いいんやろか?)
疑問に思った事はいっぱい有りましたが、
それを解消する方法が分かりませんでした。

そんな時に「工場改善の基礎知識」と言う本に出合い、
この本の通りすれば僕の悩みは解消出来ると思いました。

この本の著者の先生、すでに取り組んでおられた
先輩方や友人達、一緒に勉強した仲間達のおかげで、
現在の自分があります。

この出会いが無ければ今の自分はありませんので、
感謝しかありません。

 

 

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