廃業した2代目クリーニング屋の奮闘記 ⒇
納期管理をする為の第一歩は、お客さんに引取日を「聞く」ことから始まります。
「いつ引き取りに来られますか?、いつお返ししたらよろしいですか?」
ただ、これだけですが最初は
「うまく聞けません」でした。

それは、ほとんどのお客さんが明確な答えを持っていないからです。クリーニングを持っていく時に、いつ引き取りに行くか決めて持ってくるお客さんは、ほんの一握りです。だから答えが帰ってきません。なのでお客さんが決めやすいように、トークやサービスや道具を揃え環境を整えておくとお客さんは応えやすいです。
これらを作るのに苦労しました。これが出来ていないと店員さんの能力によって左右されてしまいます。

安易な店員さんは、お客さんが決めかねていると自分で決めてしまいます。これは聞いているようで聞いていません。自分で決めているので今までと同じです。そして、自分が決めている事に気づいていません。これをしている所が大変多いです。
もちろん例外もあって、どうしてもこちらで決めないといけない時もあります。その場合必ずお客さんに確認をして了解を得なければなりません。

はりまやで始めた時、お客さんによって反応が様々なので、一人ひとりに良い事だと分かってもらおうと、詳しく説明し過ぎて返ってドツボにハマった事もありました。
お客さんは品の引取りの意識が少ないです。今まで放置していた代償です。
だからといって無理強いするのではありません。お客さんに合わせるのです。お客さんに合わそうという気持ちが無いと出来ません。そもそも、この気持ちはクリーニング屋さんに無い考えです。

でも、チョット大変なのは最初だけで、お客さんもひと回りして認知してもらえるようになると、お客さんの方から言ってくれるようになり、何の問題もおきません。
新規のお客さんは説明すればすんなり受け入れてくれます。
それが当たり前になれば、回転率も上がります。在庫が減りお返しもスムーズになり、店内もスッキリ片付きます。

店内に品が溢れている方が良いと言われる方とは価値観が違ってしまいますが、作業は品が少ない方がしやすいです。店員さんの代わりに自分がしてみれば分かります。

また、早く引き取って貰って売上につなげたいという考えもあるでしょうが、僕なら自分の都合で長く利用したいと思います。

ムリをするとムダが発生します。
(作業者から見た目なので、売上を上げる達人から見れば違うかも)

いろんな経験をして、どういう人にも対応できるトークを考え、サービスと道具で人の能力に左右されない方法を考えました。
閑散期はこれで問題無くいけますが、繁忙期になるとチョットテクニックが必要になってきます。

少し聞き方が変わっていきます。

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