廃業した2代目クリーニング屋の奮闘記 (25)
リニューアルの1番目は来シーズンまで預かるサービスを作る事です。
これは普通に考えれば「保管サービス」だと思うと思いますが違います。

「長期お預かりサービス」です。

「保管サービス」は字のごとく品を傷つけたり無くしたりしないように保護し管理する事です。クリーニングと言う仕事で考えれば綺麗に洗った状態を維持し定期的に点検し不具合が起きていないかチェックする事だと思います。これは真面目にやればメッチャ経費がかかります。

「長期お預かりサービス」は、品を長期間預かるという事で、保存という考えに近いかも知らません、いらなくなった品をいるまでしまっておくという考えです。1番違うのは、いるようになるまでの間で、洗って仕上げておきます。

料理で例えれば、調理をしておいて食べるまで保管するのと、食材を保存して置いて、食べる前に調理するという事になるかもしれません?

これは人によって考え方が違うので賛否両論があると思います。

汚れたまま置いておくと汚れが落ちにくくなる、お客さんに申し訳ないしクレームになる、いや、もうクリーニングに出すまでに汚れたまま、かなり時間が立っているので、忙しい時に処理するより、時間のある時に丁寧にお手入れしたほうがよい。

どちらにしても、これを決めるのはクリーニング店ではなく、お客さんが決める事だと思います。

クリーニング店は、いろんなサービスを用意し、お客さんに説明して選んでもらう。
クリーニング店は色んなサービスを考え、お客さんが選んだサービスをしっかり出来るように準備しておく事が大事じゃないかと思います。

ですので、来シーズンまで預かってほしいと言う要望があれば、

「保管とお預かりがあります。保管は保管料がかかります。お預かりは保管料がかかりませんがすぐには洗いません。ですので○○サービスが付きます。どちらがよろしいですか?」

お客さんに選んでもらったら良いんじゃないでしょうか?

お客さんの要望に応えた時は付加価値料を頂く、こちらの要望をお願いする時はサービスを付けると言うふうに考えるのが普通かな?

はりまやが最初始める時、周りに長期預かりというサービスをしているクリーニング店さんが無かったので、実際にやってみてどれぐらいそのサービスを利用する人がいるか分からなかったので不安一杯で始めました。

こちらの目的は、長期お預かりサービスの品を集める事です。それは年間を通して仕事量を同じにするためです。そうするための集める予定点数を設定していました。
正直、そんなに集まらないだろうと思っていたので、長期預かりには割引を設定しました。
始めると予定点数を上回る点数が集まり焦ってしまいました。
これを数年続けると、このサービスを目的に持って来られるお客さんが増えていきました。

売上が上がっても仕事量は平均を保てますので、残業はありません。不明品、紛失もありません。

儲けさせて頂きました。
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