廃業した2代目クリーニング屋の奮闘記 (39)

子供達が継ぐ気持ちが育たなかったのは、ある仏教の勉強会に参加して思いました、「縁」がなかったんだと理解しました。

種を撒いておかないと花木は芽を出しません、水をやらないと育ちません、それでも花を咲かせないで枯れる時もあります。
世話をしなくても勝手に育つものもあり、勝手に花を咲かせ、どんどん広げて咲かせる事もあります。
色んな偶然が重なりあって花を咲かすものだと、教えてもらいました。
でも、最初の種を植えないと何も始まりません。

その当時(50歳前後)、はりまやには二人社員として働いてくれていました。
一人は20代後半の男の子、集配のアルバイトで入ってきて、外交とルート、店舗管理見習い中でした。
真面目に仕事をこなしてくれていたので、社員の話をしたらそちらの方が良いと言うので社員として働いてもらう事になりました。
もう一人は20代中頃の女の子で工場の作業です。この子も最初はアルバイトから始まりました。
学生時代不登校気味やったみたいです。お母さんがはりまやのお客さんやったみたいで、お母さんの勧めで、はりまやの求人を見て応募してきてくれました。
作業の仕事が好きみたいでセンスもありました。アッという間に仕事も覚え、工場の要になって行きました。管理者としての仕事も覚えて貰いたかったので、その事を伝え社員の話をしたら、喜んでくれました。

その他の従業員さんは、パートの主婦の方ばかりで、2人に管理の勉強を一緒にさせていたので、この二人がつき合うようになるのは時間の問題でした。将来も誓うようになって行ったみたいです。僕は、この二人がこの仕事を続けるつもりなら、はりまやを譲っても良いと思うようになりました。この時にはまだ話していませんでしたが時期を見て話そうと思っていました。

この二人が結婚を決めた時、僕の考えを伝えたんですが、結婚すると二人は辞めて行きました。
寂しかったですが、行動が真実といつも思っていたので、現実を受け止めるしかありません。
いつもそうなんですね。
だから、改善出来てきたと思うのですが・・・

この時は、はりまやは僕の代で終わらせようと決断しました。
縁が無かったんでしょうか?
それとも、僕には違う使命があったんでしょうか?

後は、いつまで続けるか・・・
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