廃業した2代目クリーニング屋の奮闘記 ⑵
外交を回る日は、朝8時までに車に品を積み込み準備をして出かけます。
お昼頃に、品を積み替えるために返ってきます。
繁忙期は時間がずれ込みますので昼食をとっている暇はありません。常に小走りです。
品を積み替えてすぐに出発です。時間を見つけ運転しながらパンやおにぎりなどをかじります。食べるのを忘れる時もあります。
当時はまだ、通い帳を使っていたので品名と点数だけ記入し、挨拶だけしてさっさと次のお客さんの所へ向かいます。お客さんと会話している時間もありません。
預かった品がバラけないように預かったお客さんの服で縛ります。紙テープを付け名前を書いて荷台に放り投げます。今考えれば酷いことをしていました。
それが教わった作業の仕方なので普通だと思ってました。
夕方にもう一度、品を積み替えに帰ります。一度に積みきらないからです。
工場に帰ってくる時間は9時頃になります。あまり遅い時間は迷惑と思い9時で切り上げて帰ります。
帰ってから、軽く食事(カップラーメン)をとってからタグ付けします。
当時はまだハンディが無かったのでタグを付けながら帳面に記入していきます。タグも様マークですので、タグにお客さんの氏名を記入します。
今考えれば、めっちゃ時間かかるし間違いも多かったです。
でも、それが普通と思ってました。
ポケット掃除しながら、おおまかに仕分けておきます。
それが終われば、次はワイシャツのエリとソデのササラがけです。
明日朝一、すぐに洗えるよう水洗機に投入し洗剤も入れておきます。
最後にお金を計算して今日の仕事は終わりです。
家に帰ると家族は寝ているので、音を出来るだけたてないようお風呂に入りビールを呑みながら食事をしていると、周りが明るくなってきます。
ピーク時、僕一人の外交売上が2800万位で、スーツのクリーニング代が1000円の時です。
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