廃業した2代目クリーニング屋の奮闘記 (31)
10ヶ月間の研修を何とか無事卒業出来ました。

今までの人生でこんなに勉強したことは無かったです、
そして、改めて自分の行動パターンを確認できました。
あぁ~、自分て追い込まれたらこういう行動にでるんやなぁ~て、なんと、情けないなぁ~、って、色んな情報や知識や技術を得ることが出来ても、それを生かすも殺すも自分しだいです。
得たものを何のためにどういう風に利用するかは自分しだいです。
自分の考え方の傾向や行動パターンを理解して、自分らしい生き方が出来て自分の人生に納得出き、それをおくれている状況が一番良いんじゃ無いかと思いました。

この時点でのはりまやの問題点は仕上げです。
はりまやの仕上げは僕の考えを元にして仕上げています。それは僕が仕上げを教わった職人さんの考え方です。その後分かりましたが、それはただ、洋服に付いているシワを伸ばすだけの仕上げでした。もちろん、洋服によってはそれで十分な場合もあります。でも、着崩れた洋服を新品に近づける仕上げもあります。そういう知識や技術が有りませんでした。先生はもちろんその事は分かっていて、仕上げの勉強をする事になりました。

先生の顧問先、2件のクリーニング店さんに見学に行くことになりました。

1件目は、宮城県のクリーニング屋さんで、工場はそこの奥さんとパートさん二人で作業されていました。パートさん二人のウチの一人が当時の日本全国で一番アイロン技術がある(洋服を知っている)と言われている方でした。
見れば普通のクリーニング屋さんと明らかに違います。
仕上げをするまでの作業方法(取扱い)も違うので、単純に比較するのは難しいですが、普通のクリーニング屋さんみたいに洋服のシワを伸ばすためにゴシゴシ、アイロンを滑らせたりしません。どちらかというと縮める事(イセコミ)や、上手く表現できませんが丸く仕上げる、風合いを壊さないようにポイントの修正、インナー、トップ、アウター、ボトムに合う仕上げ、ファイトのテーブルとアイロンだけで手早く仕上げて行きます。

手間ひまを掛けるだけが良い品質じゃ無いということが分かりました、とにかく目からウロコ状態でした。

2件目は、福岡で多店舗で営業されている対照的なクリーニング店さんです。
ファイトの高額な機械がずらっと並んでいました。トンネル、人体、トッパー、色んな形のテーブル、作業者があっちに行ったりこっちに来たり、動き回っています。
目標としていた神戸のクリーニング屋さんとは違う感動がありました。こんな工場を見たことありません。未来の工場を見ている感じです。

この後、店舗の見学もさせてもらったんですが、店舗の作り方や管理も半端じゃ有りませんでした。見るもの全てが新鮮で、始めて一点流しを見たときの感動がよみがえってきました。

こちらのクリーニング店さんでは、仕上げはもちろんですが、
会社全体の人、物、時間、情報の管理体制に感動を覚えました。
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