《カイゼンは最終工程から》
最終工程から改善しなさい、と教わりました。
クリーニングの最終工程と言えば、お預りした品をお客様にお返しする作業ですね。
お客様がお引き取りに来られるまでに、サービス・加工を施された品を準備し、
間違いなくお返ししないといけません。
では、いつまでにお返しする品を準備しないといけないでしょうか?
明確になっていないのが、クリーニング店です。
お客様にお返しする日を明確にすることで、
平準化生産も進める事が出来ます。
クリーニング店は、お客様に「仕上り日」をお伝えしています。
これは、クリーニング側が決めた
「この日時に仕上がっています」
という情報を伝えているだけです。
お客様が「いつ引取りに来る」という情報は有りません。
いつ引取りに来るか分からないけど、
「仕上り日」
を伝えているので残業してまでも作業をしています。
普通、仕事で何かを預けたり預かったりすれば、料金と期限を決め約束します。
クリーニングは先にクーリーニング代金を頂く事が多いですし、
受注生産なのでお客様がいつ引取りに来るか分からなくても、
また、お届け日が明確じゃなくても、何とかなっていますが、
普通の仕事に置き換えれば、いつ売れるか売れないか分からないモノを
スタッフを増やしたり、残業したり、無計画にドンドン作っていけば、
売れない在庫が一杯増えていき「倒産」間違い無しです。
「倒産」するような仕事の仕方をしているわけです。
それでは、お金が残る分けないですよね。
お客様が、いつ引き取り来るか分からなかったら、聞いて下さい。
「いつ引取りに来られますか?
「いつお返ししたらよろしいですか?」
お客様に聞けば「仕上り日」から「納期」に変わります。
「納期」は、「お客様が引き取りに来る」と言っている日で明確になります。
お客様が引き取りに来る日を基準にして作業をします。
クリーニング店で決めた「仕上り日(受付日)」を基準にして作業をすると
その日、受け付けた点数が一日の仕事量になります。
仕上り日は固定していますので仕事量を調整する事が出来ません。
ですので、受付点数が多ければ忙しく、少なければ暇になり予測出来ません。
仕方なく最大量を予測して準備しています。
これは、毎日がこなしきれないほど仕事量が集まれば成り立ちます。
でも、仕事量が集まなければ過剰設備で負債になります。
要するに、今の時代に合った利益が出る仕事の仕方になっていないわけです。
「納期(引取り日)」をお客様の要望に合わせると自然と納期がバラケます、
要するに、お客様は仕事量が集中しないようにしてくれます。
そして、納期を基準にして、点数を管理して調整しながら作業をすると、
毎日の作業量が一定に近づき、人員、機械設備は最小限に抑えることが出来ます。
在庫も減りますので効率の良い仕事の仕方に変わります。
お客様に、いつ引取りに来るか聞いて
基準を、《受付日》から《引取り日》に変更して作業するだけで、
売上が上がらなくてもお金が残ります。
それは、自社の仕事量(売上)に見合った作業が出来る様になるからです。
自社の仕事量(売上)よりコストを掛けない仕事の仕方に変革出来ます。
お客様に聞いて、作業方法を変えるだけなので
改善費用も殆どかかりません。
売上<経費=負債 から 売上>経費=利益 へ
クリーニングの利益の源泉は工場にあります。
(まぁ、興味無いと思うけど・・・
売上は毎日計算して、一喜一憂するけど、
利益は一年に一回ぐらいしか意識しないほど、
どうでもいいもんね、 経営者なん? 残念)
売上の増減で、業績に影響が出にくい作業方法をアドバイスしています。